英語の勉強におすすめの映画を紹介します。
今日ご紹介するのは「マイ・ブルーベリー・ナイツ」
久しぶりに見返してみて、改めていい映画だなあとしみじみ。
もちろん、この映画にも素敵な『手紙』のエピソードが登場しますよ。
「マイブルーベリーナイツ」の紹介
2007年に製作された、ノラ・ジョーンズ主演の映画です。
ノラ・ジョーンズと言えば歌手の印象が強いですが、この作品で初めて主演を務めました。
私にとってノラ・ジョーンズは、カナダでのワーホリ時代を思い出す人です。
あの頃はどこに行っても彼女の音楽がかかっていたし、ホストマザーもよく聞いていたから。
もちろん私もCDを持っていました。
そんな彼女が主演する映画という理由だけで、見てみたいと思った映画ですが、
淡々と進む物語の中に、静かにだけど確かに伝わってくるメッセージがありました。
「マイ・ブルーベリー・ナイツ」のあらすじ
※この先ネタバレを含みます!!
映画の主人公エリザベスは恋人に裏切られ、彼の部屋の向かいにあるカフェを訪れます。
カフェのオーナー、ジェレミーはそんな傷心のエリザベスの話を聞いてあげることに。
恋人との別れの理由を知りたいというエリザベスにジェレミーは「理由を知る必要のないこともある、そもそも理由などないこともある」と励まします。
売れ残りのブルーベリーパイに例えて「ブルーベリーパイが悪いのではなく、だだ選ばれなかった、それだけの事」と。
エリザベスはそのブルーベリーパイに自分を重ねるかのように、
「ひと切れ、もらうわ」と言います。
ジェレミーの優しさが溢れる大好きなシーンです。
それからジェレミーはエリザベスの為にブルーベリーパイをとっておくようになります。
カウンター席にお皿とグラスを用意して。
二人の距離が少しづつ近づいていきます。
ところが、
エリザベスはジェレミーの前から姿を消します。
エリザベスはNYから遠くはなれた、メンフィスで働いていました。
その町で出会った警官のアーニーと、別れた妻スー・リンの物語が描かれます。
メンフィスからジェレミーに手紙を書くエリザベス。
電話すればいいのに、というアーニーに「手紙の方が伝わることもある」と言います。
それを聞いたアーニーは、スー・リンに手紙を書くことに。
残念ながらその手紙が彼女に届くことはないのですが・・・
アーニーとスー・リンの物語は見ていて結構苦しいです。
でも、最後にスー・リンがアーニーの伝票を飾っておいてというシーンで救われました。
一方、エリザベスから手紙を受け取ったジェレミーは、必死にエリザベスを探します。
何度も何度も電話をかけて、でも見つかりません。
そしてジェレミーはエリザベスと同じように手紙を書くことにします。
届くあてのない手紙を。
エリザベスからのポストカードを嬉しそうに読むジェレミーの表情が印象的でした。
エリザベスは、別の街のカジノで働き始めます。
そこで出会ったのが、レスリー。
カジノで負けたレスリーは、車を買うために貯金していたエリザベスからお金を借りようと、かわりに自分の愛車ジャガーを譲ると約束します。
しかし、レスリーは賭けに負けてしまいエリザベスにラスベガスまで一緒に行ってほしいと頼みます。
ここではレスリーと、レスリーの父親の物語が描かれます。
「他人の言葉を信じるな」というレスリーと「少しは信じたら」というエリザベス。
二人が車の窓から手を振りながら、別れるシーンもとても素敵でした。
悲しみを乗り越えて、前に進もうとするレスリーのかっこよさも伝わってきます。
再び、エリザベスはジェレミーへの手紙を書きます。
他人は自分を知る為の鏡のようだ、と。
物語の最後、
エリザベスはジェレミーの待つニューヨークへ帰ってきます。
売れ残ってしまうブルーベリーパイをなぜ作り続けるのか、と聞くエリザベスに
君が来て食べるかもしれないから、と答えるジェレミー。
ジェレミーは本当に優しい人なのだなあ。
自分を変えたいと、旅に出て、様々な人の人生に触れて、大切な人の存在に気づく。
気づく、というよりも気づいて想いを深めていく、そんな物語です。
エリザベスがジェレミーに宛てて書く手紙も素敵でした。
静かに淡々と流れる物語は、一人の夜にブルーベリーパイを食べながら見るのがおすすめ。
わたしの大好きな映画です。