前回、私の人生を変えた出会いについて書きました。
そんな彼女との出会いから文通を続けて3年程経ち、
私達は念願の再会を果たしました。
ついに、私は彼女が住むカナダの街を訪れる事が出来たのです。
カナダに移住したい、けどどうしたら・・・?
当時、私は真剣にカナダへの移住を考えていました。
どうしたら大好きなカナダで暮らす事が出来るか?
留学、就職、、、、どちらも難しそう。。。
そんな時に「リブインケアギバー」というビザの種類がある事を思い出しました。
実は私がワーホリでカナダに滞在している時、この「リブインケアギバー」のビザでカナダに残らないか?という話があったのです。
実際にはその話を受ける事なく日本に帰国しました。
このビザについて詳しい事は省略しますが、
簡単に言うと住み込みで子供や高齢者のお世話をする仕事が出来るビザです。
もちろん、誰でも取得できるわけではなく、
保育士や介護士などのケアギバーとしての資格を持っていることや、働いた経験がある事などが求められます。
当時の私はこの「リブインケアギバー」としてカナダで働き、永住権取得を目指す、という道が一番実現可能なのではないかと考えていました。
そこで、インターネットで色々な情報を検索した結果、とある1つのプログラムを見つけました。
それは「ケアギバー」になるためのトレーニングをしているプライベートスクールでした。
ビザのスポンサー探しや申請のサポートもしてくれる、そして授業料も手ごろな金額でした。
私はその学校の見学も兼ねて、カナダを訪れる事にしたのです。
何となく気が進まないのなら、考え直すべし
ケアギバーのトレーニングスクールを見学する日。
オフィスとして教えられた場所に着くと、そこには学校のようなものは無く、普通の民家がありました。
看板らしい物も何もないので住所を間違えたかな、、、と少し不安になりました。
それでも、インターホンを鳴らしましたが、返事がありません。
電話を掛けても誰もでません。。。。
ますます不安になりました。
住所は間違っていないようなので、とりあえずその場所で30分程待ったのですが、
誰も帰ってくる様子がありません。
初めての場所で、治安が良いのかどうかも分からない場所です。
ただ一人ポツンと待ち続けているうちに、不安と恐怖と不信感でいっぱいになり、
ああ、この学校はもうやめよう、と思ったのです。
直感を信じる
そして、一人トボトボとバス停へ向かって歩き、宿泊先のホテルに戻り、
念のためもう1度だけその学校に連絡してみました。
万が一私が住所を間違えていて、私の事を待っているかもしれない、と思ったので。
今度は電話がつながりました。
そして私はオフィスへ行き30分程待ったけれど、誰もいなかったのでホテルに戻ってきた事を伝えました。
電話に出た女性は、銀行に行っていて、約束の時間に遅れてしまったとこの事、
私の滞在するホテルまで来てプログラムの説明をしてくれるとの事でした。
正直、
私はこの学校に対する不信感が強くなり、気が進まなかったのですが、せっかくホテルまで来てくれるというので話だけでも聞いてみようと思いました。
ですが、やはり、会って話を聞いてみても上の空。。。
早く終わらないかな・・・と思っていました。
こんな出来事があった次の日、わたしは3年ぶりに私の人生を変える彼女と再会したのです。
Follow your gut!!
私がケアギバーとして働き、カナダで暮らしたいという事を彼女には伝えていたのですが、とても賛成してくれていました。
そして、久しぶりに再会し、前日の出来事について話をしました。
彼女は、「その学校はやめた方がいい」という事は一言も言いませんでしたが、
もし自分が「ケアギバー」を探しているとしたら、聞いたこともないプライベートスクールで学んだ人よりも、大学や公立の職業訓練校で学んだ人の方を優先すると思うと言っていました。
当然の事ですよね。
日本へ帰る前にもう一度公立の学校へも行ってみようとその時に思いました。
そんな会話をしていた時に彼女が言った言葉が
Follow your gut!
です。
ですが、当時の私は彼女が何と言ったのか、聞き取れませんでした。
Follow your ☆%$!!
と言いいながら、おなかの辺りを触っていたので、自分のおなかで感じる事に従いなさい。
つまり、何となく気持ちがもやもやするのなら、それはやめておけ、という事を言いたいのだろうと思いました。
当時の私の英語力では彼女の話を100%理解する事は出来ていませんでしたが、
彼女と旦那さんは40代で仕事をリタイアし、その後は世界中を旅して生きていました。
そして、写真を見せながら訪れた様々な国の話をしてくれました。
私にとって彼女の話は、ただただ衝撃の連続でした。
世の中にはそんな風に生きている人がいるんだ。。。
心の声に従って生きてみたい
彼女はきっと「Follow your gut!」を実践して生きてきたのだと思います。
何かに迷ったとき、”gut” つまり直感に従うという事。
気が進まないのなら、1度立ち止まってもう一度考えてみる。
心がワクワクする、やってみたい!と思うのならそれに従ってやってみる
彼女は私が知っている誰よりも幸せそうで、パワフルで、ポジティブで、
私が知っている誰もが言わないようなアドバイスをくれます。
彼女は私が初めて出会った、心からこの人のように生きたいと思った人です。
そして、もう一つ。
この時印象に残ったのは彼女は仕事をリタイアした時の事を
人生のNew Chapter(新しい一章)が始まった
と表現したことです。
彼女の言葉を借りるなら、その日は私にとって、
A new chapter begins in my life.
人生の新しい一章の始まりでした。